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パリの打ち上げ

 
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9年連続出展したパリで開催された国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」5日間は無事終了し、多くの国のみなさんとお話しすることができました。

最終日夜、恒例の通訳のみなさんと日本からのデザイナーでパリ市内のレストランで打ち上げをし、その席で感動的なことを知りました。

通訳の一人、茶木クリステルさんは18年間日本に住み、日本人と結婚し、出産をし、数年前にご家族とともにフランスに戻りました。

京都に長く住んでいたので、話す言葉はすっかり関西弁で、見た目と話す言葉のギャップが面白い。

その彼女は見本市最終日に遅れてきました。

電車が遅れたからだと思い、理由は深く追及しなかったのですが、打ち上げの時その事実を知ったのです。

見本市会場へ向かうため朝早くシャトレ駅で乗り換えをしていたら、ホームの片隅に数名の人だかりがあり、覗き込むと若い男性が倒れている。

フランス語、英語で話しかけられているが、言葉が通じていないもよう。

この若い男性、見た目がアジア系だったので、クリステルさんはもしやと思い人垣の中に入り込み

「もしかして日本人ですか?」と、その若者に日本語で話しかけるとうなづいたのです。

それから、駅の医務室職員がやってきてクリステルさんの通訳をもとにその若者は救助されました。

すでに電車は数本乗り過ごしてしまっていて、結果的に遅刻となったのです。

「クリステルさん、そのことはジェトロにちゃんと説明したんですか?」

ジェトロとは日本貿易振興機構という政府系の行政機関で、今回の見本市はジェトロを通じて弊社は出展しています。

通訳の方もジェトロからの派遣であり、クリステルさんの雇用主はジェトロになります。

「いや、言い訳になるので言ってません。」 と クリステルさん。

まさに武士の妻のような振る舞いに鳥肌が立つ思いです。

もちろんジェトロには私の方からこの事実は伝えるつもりです。

倒れていた若者は”ミズキ”と名乗り、バイオリンを持っていて音楽留学をするためにパリにやってきたそうです。

貧血で倒れたそうで、意識もうろうで、目もはっきり空いていない状態だからクリステルさんの顔も見えてないでしょう。

若者の記憶には、助けてくれたのは大阪のおばちゃんとしかないかもしれないので、このブログが倒れた若者とクリステルさんを繋ぐきっかけになればと願うばかりです。

コメント一覧

  1. 河北泰三 より:

    コメントありがとうございます。
    あまりにもいい話だったのでブログに書いてしまいました。
    ジェトロさんにも伝え、共感してくれました。
    クリステルさんの優しさに感謝です。
    またお会いしましょう!

  2. 茶木 クリステル より:

    社長!!
    それほど詳しく書かれるなんて!!恥
    展示会本当にお疲れさまでした。
    又次回よろしくお願い致します。
    次回は遅刻なし!笑

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