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長距離恋愛

「先週、彼女と旅行へ行ったんです。」

証券会社、25歳の若い営業マンがうれしそうに話します。

営業マンは愛媛に、彼女は長野に住んでいて、遠距離恋愛2年だそうです。

東京駅で待ち合わせし、東京観光、ディズニーランド、横浜中華街、2泊3日の楽しい旅だったようです。

「ホテル代とか、食事代 は、やっぱり君が出すの?」

素朴な疑問を投げかけると、

「いいや、割り勘です。」 とあっさりした返答。

お互いの誕生日が近いので、お互いお祝いし合うという名目上、割り勘にしたとのこと。

「あはは、かわいいな。」

思わず、このカップルがお勘定している光景を思い浮かべてしまいます。

「待ち合わせが東京駅ということは、別れる時も東京駅なの?」

「ええ、そうです。彼女が長野新幹線で、私が東海道新幹線でした。」

「別れる時、さみしい感じだな。」

「・・ええ、やっぱりさみしいですね。」

またまた思わず、彼女は右に、彼は左に、何度もふりむいては手を振り、それぞれの改札へ向かう光景を思い浮かべてしまいました。

この営業マンの場合、彼女と会えるのは3~4カ月に1回程度とのこと。

「たまに会うからケンカもしないよな。」

「今まで1回もケンカしたことないです。」

「でもさ、離れていると、彼女に変な男がついてしまうんじゃないかと心配になったり、逆に心配されたりしない?」

「心配はされませんが、思いっきり心配されます。」

「それって、電話しなかったり、メールの返信を忘れたりした時なのか?」

「よくおわかりで・・」

仕事に余裕ができたら結婚を考えるとのことですが、仕事に余裕などできるわけない!と言いそうになり、そこは呑み込みました。

なんともはや、初々(ういうい)しい感じです。

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