師匠は？ | 七福タオル株式会社

2012/03/29| 七福萬来

師匠は？

大阪の百貨店部長が転籍されると聞き、ご挨拶にお伺いしました。

この部長とは２０年を超えるお付き合いをさせていただいています。

理論がしっかりしており、話がうまく、直球勝負なのです。

「○○部長の師匠は誰ですか？」

素朴な質問をしてみました。

「二人いるよ。一人は持論を実現するためにイエス・ノーの選択を与えない人。もう一人はイエス・ノーの選択を与えてくれる人。」

真逆の二人が師匠であるというのです。

言われてみれば、○○部長は持論を言いますが、最終決断は取引先に下駄を預けます。

両師匠のいいところを踏襲されているのでしょう。

・・・私はどうだろう？・・・

タオル製造を経営するに当たり、師匠は誰だろうか？と、考え始めました。

・・・志の輔師匠？昇太師匠？・・・

独自性を出すという観点で、この二人は師匠といえるかもしれません。

この二人に出会えなかったら、今の私と会社はなかったでしょう。

ただ、呼び方が師匠ですが、恩人と言った方がいいかもしれません。

・・・他には？・・・

深く考えたあと、最も大事な人が思いつきました。

父です。

幼いころから父の背中を見ながら育ってきました。

父は、朝の早くから夜遅くまで工場に入りっぱなしで、寡黙に仕事してきました。

言い訳をせず、爪を伸ばさない経営をしてきました。

決して商売上手とは言えない父がやはり一番の師匠です。

あまりにも身近すぎてすぐに気が付きませんでした。

あらためて父の背中を見ると、だいぶ丸くなっていました。