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ふたつのネズミ


ucchare.jpg知り合いの女優・タレントの花澄(かずみ)さんが出演しているので、久しぶりに演劇を見に行きました。

東京・上野駅近くの150人も入ればいっぱいになる芝居小屋での公演。

“うっちゃれ三行半”という江戸時代設定のお芝居。

団子屋夫婦の離縁騒動に、ねずみ小僧とそれを追いかける役人たち、さらには妻に先立たれ若い後妻を迎える父親や遊郭の人たちが絡まり合った、ハートフルなストーリーでした。

今も昔も離婚というのは当人だけでなく、ものすごいエネルギーが周りを巻き込んでいきます。

そのどうしようもないエネルギーを芝居にしたと、作・演出の亀田真二郎さんはコメントしていました。

私の場合、お芝居に馴染むのに10~20分程度かかります。

役者さんの衣装やお化粧、舞台セットなどが、どうしても目に入り、物語り以外のところが気になるのです。

でも今回は、始まったところから馴染めたのです。

これは、脚本(演劇では戯曲?)、演出、役者、舞台のリズムがピッタリと合っていたのだと思うのです。

そしてラストシーンでは思わず涙がこぼれてしまいました。

いい作品をまたひとつ見ることができて良かったです。

で、もうひとつ偶然ながらもこんなことがありました。

今回のお芝居は、義賊であるねずみ小僧が重要な役どころで登場しました。

私は作品を見るまで、内容は知りませんでした。

開演時間に間に合うように芝居小屋へ向かう途中、上野駅・地下道でネズミが私の前を横切ったのです。

・・・えっ!ねずみ?・・・

5m幅ぐらいの地下道の右から左へ横切り、排水溝へ消えて行ったのですが、排水溝に入り込むその時、一瞬でありますが、そのネズミがこちらを見て笑ったような気がしました。

女性が見かけたら「キャー」って声が出ただろうと思うぐらい大きなネズミでしたが、これまたこのネズミを見たのは私だけのようでした。

・・・ねずみ小僧!・・・

ひらめいたのはこの言葉。

お芝居を見ている時はそんなことは忘れていましたが、見終わってからふと思い出したのです。

偶然にしては、できすぎているようなエピソードですが、この日はねずみに縁があったように思えます。

いいお芝居を見ると、その日あった事はすべていい思い出になります。

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