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おもろきかな日本語

今年も受験シーズンがやってきました。

私の息子も、2回目の受験です。

「2回目だから、緊張しないだろ?」

「2回目の方が緊張するよ。」

試験前日に電話すると、このような応えが返ってきました。

・・・そうだろうな。後がないと思うと焦るだろうな。・・・

電話を終えた後、受験生の気持ちをほぐすのに、もっと気の利いた言葉があったのでないかと反省しきりです。

言葉というのは、不思議な力があります。

すごく励みになったり、パワーをもらったりする言葉もあれば、ムッとしたり、イラッと感じたりする時もあります。

「おかげさまで・・」という言葉は、みなさんのご尽力によりいい方向に進んでいる という意味合いが含まれていて、日本人独特の奥ゆかしさがあるいい言葉です。

「ご立派ですね。」という言葉は、相手を褒めたたえるのにいい言葉です。

清水義範さんの短編小説に ”バールのようなもの” があります。

この小説は、立川志の輔師匠によって落語にもなっています。

事件のニュースなどにしばしば登場する 「バールのようなもの」ってなんぞや?と疑問にもった主人公の話です。

自転車のようなものといえば、自転車ではなく、海外旅行のようなものといえば、海外旅行ではない。

同様にバールのようなものとは、バールでないという結論に達します。

その主人公は、奥さんに浮気がばれ、言い訳をするのですが、それがとんでもない結果もたらします。

「浮気なんかしてないよ。」

「じゃぁ、あの女はなんなのよ。」

「妾のようなものだよ。」

「何ぃ!」

妾のようなもの という言葉は、浮気をした最上級な肯定になります。

主人公は、血まみれになり知人宅に逃げ込みます。

知人はびっくりして、何で叩かれたのか聞くと、主人公は答えます。

「バールのようなもので・・」

日本語って難しいけど、おもしろい。

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