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大商談の行方


DSC06081.JPG「コーラ買ってこい!」

後輩のタオルメーカー社長に声を荒げました。

ミラノに来て5日目、マチェフ展も最終日を迎えた午前中にその男は現れました。

「あなたのところのタオルは気に入ったので、発注をしたい。」

展示物を商談カウンターに置き、ひとつひとつ吟味し数量を決めていきます。

後輩のタオルメーカーの商品でした。

後輩は少し離れたところからその様子をうかがっています。

「じゃぁ、この柄のバスタオルは5万枚・・。」

「えっ!5万枚?」

「そうだよ、5万枚だ!」

商談は、私と通訳、そしてイタリア現地のエージェント2名で対応しています。

「何か飲みますか?」 との問いかけに彼は、

「コーラが欲しい。」と言ったので、遠目にいる後輩社長に指示したのでした。

それから時間をかけながら、彼は次々と万単位の数量で発注していきます。

後輩は電卓を手に握り、発注の度に金額を確かめています。

私も同様に金額を確認します。

・・・8千万円!・・・

実は昨日、1000万円を超える商談があり、海外での可能性に手ごたえを感じていました。

残念ながらその案件は保留となったばかりだったので、今回は同じことの繰り返しにならぬようバイヤーの様子をうかがっています。

さらに彼は、考えられない数字を次々と言ってきます。

さすがに、エージェントはおかしいと思ったのでしょう。

「ちょっとここで整理させてください。今までの発注数量の合計はこんなになっています。銀行与信をはるかに超えているので、御社の事を調べないとこれ以上の受注は受けることができません。」

すでに商談は3時間経過し、受注金額は80億円を超えていました。

落語に ”宿屋の富” という噺があり、みすぼらしい格好をした男が 「オレは金持ちだ」と嘘ぶくストーリーですが、まさにそんな感じです。

この商談は途中で打ち切り、後日やり取りすることにしましたが、どーなることやら・・。

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