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(日本語) 九日目

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パリに来て9日目、最終日です。

今日は夜のフライトまで一人パリ。

異国で丸一日知人に会わないのは初めてかも。

昨日の夜から、今日はやりたいことをいっぱいやろうと心に誓ったのです。

今回はひどい時差ボケで、平均睡眠時間4時間程度で8日間過ごしてきました。

在仏のスタッフに妊婦用のかるい睡眠薬をもらい、午後11時半 寝る前にゴクリし、ベッドイン。

目を閉じた瞬間、心地よく晴れたアルプスの山々バックに散歩している私。

つまり バタンキュー。

しかも熟睡とはこういうことなんだ!と思うぐらい目覚めがスッキリ。

よ~し!この調子だ!!

今日の予定は、地下鉄でホテルから3キロ程度離れたところまで行き、そこから街を散策しながら歩いて帰ってくることにしました。

途中お腹が減ったら、どこかのカフェでワイン片手にランチを、雑貨店でショッピングを、街歩きを楽しむんだと思っていたんです。

でも・・、うまく事は運びません。

地下鉄に乗ったところまではよかったのですが、外は雨。

なので、街を散策しながら歩いて帰ってくることはあきらめました。

こうなったらおしゃれなカフェでワイン片手にランチをと思いましたが、どの店も見た目お客さんがいっぱい。

少し離れたところで店の様子うかがっていたら、店の人と目が合いました。

「お一人さまですか?」 「そうです。入れます?」 「もちろん。こちらにどうぞ。」

なんて会話はなく、店の方の視線は別の場所に。

こうなったらカフェをあきらめる理由が必要になります。

・・・お腹へってないから・・・

気になった雑貨店もなく、5時間の行動予定が2時間でホテルに帰還。

しかもレイトチェックアウトが伝わっておらず、カードキーが使えなくなっていました。

『九日目』という枝雀師匠の落語を思い出しました。

気の弱い男の前に死神が現れ 「お前は九日目に死ぬぞ。」 と言われる。

この男、「どうせ死ぬんやったらやりたいことやったる。」と、気の弱いなりのことをやっていく。

でも九日目になっても死ぬことはなく、再度現れた死神が言う。

「やりたいことやっておもろかったやろ。ワシも死神仲間じゃ気の弱い方やから、いっぺん大きなことゆうてみたかったんや。」 というオチ。

さてさて、パリの九日目、どうなることやら。

その話は帰国後に・・・。

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