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(日本語) 行列のできる店

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「なんで人が並ぶかわかるか?」 ランチをご一緒した大阪の大手商業施設部長が私に質問をしました。

この部長、お付き合いをしてもう20年になり、何でも相談できるアニキ的な方です。

話の発端はこうです。

大阪梅田にある阪神百貨店本店の年間売り上げは約1,000億円あり、その中で地下の食料品売り場、いわゆるデパチカの売り上げはその半分500億円だそうです。

「年間500億円?!それって日本一じゃないですか?」 ・・・ 「なにをゆうてんねん。世界一や。」

その阪神百貨店デパチカのなかでも 目立っているのは”ガトーフェスタ ハラダ”というお菓子屋さんです。

どうして目立っているかというと、土日だけでなく、平日も、しかも開店時間から行列ができるのです。

通販事業もありインターネットでも購入できるのに、なぜお客様は並ぶのか?

“ガトーフェスタ ハラダ”は、全国に販売店は多々ありますが、行列ができるのは阪神百貨店だけだそうです。

その理由を部長は尋ねてきたのです。

「阪神百貨店のみ、おまけがついている?」 ・・・ 「そんなことはあらへん。」

「阪神百貨店での商品は、少し大きい?」 ・・・ 「違う!」

「阪神百貨店の売り場の人が韓流イケメン?」 ・・・ 「アホか!真剣に考えろ!」

「売場に製造設備があり、できたてが買える?」 ・・・ 「製造はすべて群馬の工場だ!」

話を整理すると、商品は他の販売店とほぼ一緒であること、製造は群馬県前橋市の本社工場であること、関西地区の常設販売店は阪神百貨店だけであること、店舗に行かなくてもネットや通信販売では気軽に購入できること・・でも、阪神百貨店では行列ができるとのこと。

「ということは、阪神百貨店の包装紙ですか?」 ・・・ 「おっ、近い!・・つまりやな、」

部長もしびれを切らし、タネあかしをしてくれました。

1.   阪神百貨店の”ハラダ” は行列のできる店として有名なので、それをお土産に持っていくと、「並んで買ってきてくれたの?ありがとう。」 ということになり、貰い手は恐縮する。

2.   送り手も 「あなた様だから時間をかけて買ってきたのよ。」 と、特別感を出せる。

つまりは、阪神百貨店でのハラダの商品=買うのに時間がかかる=手間が喜ばれる ということです。

なるほどガッテン!これは日本人だからこそ成り立つことかもしれません。

もちろん、行列ができる最大の理由は、おいしさであることを忘れてはいけません。

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